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プロ野球で故意死球ってなぜ?過去にもあった売られたケンカの報復

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プロ野球で故意死球ってなぜ?過去にもあった売られたケンカの報復

 

プロ野球では、連日白熱した試合が繰り広げられますが、時々聞かれるのが故意死球です。

 

あまり良い印象のない故意死球ですが、プロ野球で故意死球はなぜあるのでしょうか?

 

また過去にはどんなものがあったのでしょうか?

 

ここではそんなプロ野球の故意死球について解説をしていきます。

 

プロ野球で故意死球ってなぜ起きるの?

プロ野球ですが、故意死球は本当にあるのでしょうか?
結論から言えば、これは本当にあります。

 

故意死球というのは、その名の通り「わざと死球、つまりデッドボールを当てる」ことです。

 

野球で使われる硬球は石のように硬いものです。それが体に当たるわけですから当然バッターはめちゃくちゃ痛いです。

 

実際、デッドボールで選手生命が絶たれた選手もいますし、命を落とした選手もいます。

高校野球でも1974年以降での公式戦や練習試合で命を落としてしまった事故が3件あります。

 

そのようにとても危険な死球ですが、プロ野球ではなぜ故意死球が起きるのでしょうか?

 

実は、プロ野球であるとされている不文律が影響しています。不文律とは、いわゆる暗黙の了解ですが、職場にもあったりしますよね。

 

プロ野球の場合、不文律としては以下のことがあります。

 

大差のリードをしているチームが盗塁を仕掛ける
主軸打者への執拗な内角攻め、死球をしない
ホームランを打って執拗に喜ばない、パフォーマンスをしない
相手チームへの侮辱行為をしない

 

これらは、野球のルールには明文化されていません。

 

特に大差のリード時の盗塁などは、どこまでが大差なのかわからないですし、勝つためには手を抜かない戦略とも言えます。

 

それなのに、不文律を破ったと非難されるのは考えてしまいますよね。

 

小生は、広島カープのファンでプロ野球をよく見ますが、この不文律に対しては日本よりアメリカの方がさらに厳しいイメージがあります。

 

メジャーリーグですと、テンションが上がってパフォーマンスをしたらすぐに故意死球を当てられるのを見ますね。

 

またそのような文化もあってか日本に来る助っ人外国人でも、パフォーマンスはしないですし、するにしても必ず自分のベンチに向かってです。

 

そしてこのような不文律が破られた場合に、主に味方のベンチから故意死球の指示が出てピッチャーは故意死球をせざるを得なくなります。

 

ただ故意死球の場合には必ず腿やお尻のあたりを狙うなど、バッターに影響がないようにはしています。

 

それでも当たったら当然痛いですし、プロ野球を見ている子供もたくさんいるので、やはり故意死球はあって良いものではないでしょう。

 

プロ野球で過去にあった故意死球を紹介

プロ野球ですが、見ていると故意死球らしきものは割とよくあります。

 

もちろん明確に故意死球と言っているわけではないのですが、それでも気配を見ていると自然な流れの死球ではないのでわかるんですよね。

 

それでは、プロ野球で過去にあった故意死球を紹介します。

 

2007年4月19日:ヤクルトスワローズ対横浜ベイスターズ

この試合は、危険球による報復行為が行われてしまいました。横浜が初回から得点を積み重ねて6回までに10‐0と大量リード。

 

そして横浜が10点リードで迎えた7回表の攻撃、更に1点追加し11-0となり、一塁ランナーの石川雄洋が盗塁。

 

これに激怒したのが、キャッチャー兼監督の古田敦也氏。

 

上記で紹介した不文律を思い出してください。

 

「大差のリードをしているチームが盗塁を仕掛ける」

 

横浜がこの不文律を破ったことに激怒した古田敦也、そして古田選手に呼応したのか、同じく怒りをあらわにした遠藤政隆投手は、横浜のバッター内川聖一選手の背中にデッドボールを投げました。

 

不服ながらも一塁へ歩く内川選手でしたが、ヤクルトの報復行為はこれだけで終わりませんでした。

 

続くバッター村田修一選手に投げたボールが、ストライクゾーンから大きく離れて村田選手の頭に直撃…。

 

これには火が着いた横浜ベンチは、選手やコーチが飛び出してマウンド上の遠藤投手に猛然と向かっていきます。

 

これに反応したヤクルトベンチも一斉に飛び出して乱闘に発展しました。しばらくして乱闘は収まりましたが、審判は遠藤選手に危険球で退場処分としました。

 

退場処分に納得がいかない古田監督(選手兼ですからね)は、村田修一選手のデッドボールは避けられるボールであると審判に猛抗議。

 

この猛抗議が暴言扱いとされ、古田監督(兼選手)も退場に。結果的に、11-4で横浜が勝利しました。

 

試合後のインタビューでも古田監督は「危険球は納得いかない。村田が避ければ当たらない球だった」と怒りが収まりませんでした。

 

 

2010年4月9日:ロッテマリーンズ対西武ライオンズ

この試合は、ロッテの選手がはしゃぎ過ぎたことに西武の選手が報復行為を行いました。

 

初回に3点を先制したロッテは、さらに1アウト1、3塁のチャンスで代打で出てきたプロ3年目の神戸拓光選手が打席に。

 

これまでにこれといった結果を出せなかった神戸選手でしたが、なんとダメ押しの3ランホームランをライトスタンドに叩き込みます。

 

喜びのあまり、何度もガッツポーズをしてダイヤモンドを回る神戸選手は、それだけにおさまらずロッテベンチ前でマリーンズの「M」を表したかったのか、スタンドのファンに向けて「M字開脚」でアピール。

 

はい、この行為が不文律でいうところの、

 

「ホームランを打って執拗に喜ばない、パフォーマンスをしない」

 

その報復行為なのか、神戸選手は2打席目に明らかな内角攻めでの故意死球、右太ももにデッドボールを受けます。

 

神戸選手は、報復行為と気付かなかったのか一切怒らずに淡々と一塁ベースへ向かっていきました。しかし、これを報復行為と見た金森栄治コーチが、内角攻めの指示を出したと西武キャッチャー細川亨選手に詰め寄り乱闘に。

 

その後、1500安打を目前にしていたロッテ井口資仁選手に、西武山本淳投手がデッドボールを当てて、西岡剛選手が一目散に山本順投手に詰め寄り2度目の乱闘。

 

ちなみに、後日神戸選手は「はしゃぎ過ぎた」と自身の非を認めて謝罪しています。

 

 

2017年6月6日:横浜ベイスターズ対楽天イーグルス

セ・パ交流戦で勃発してしまった報復行為の故意死球。

 

初回、横浜が3点を先制し、その後も得点を重ねて横浜9-1リードで梶谷隆幸選手が盗塁をします。

 

はい、また不文律が出てきましたね。

 

「大差のリードをしているチームが盗塁を仕掛ける」

 

盗塁を決めた梶谷隆幸選手は、8回表の打席で楽天ピッチャーの久保投手から厳しい内角攻めを受けました。

 

あからさまに故意死球をしようとしているのか、梶谷選手の体に思いっきり当たりそうな球を3球続けて投げた久保投手。

 

この投球に対して、西本欣司球審は警告試合を宣告しました。

 

ちなみに、日本のプロ野球では、大量点差での盗塁を守備側がアウトにしようしないプレーが見られた時は、盗塁が記録されずフィルダースチョイスとなるルールになっています。

 

 

2021年7月6日:ヤクルトスワローズ対阪神タイガース

神宮球場で起こった報復行為による故意死球は、日をまたいだ形で起こりました。

 

5回表阪神の攻撃で、2塁ランナー近本光司選手が腰まで手を上げた行為で、バッター佐藤輝明選手にサイン伝達しているとヤクルト三塁手の村上宗隆選手が訴えました。

 

この村上選手のアピールに阪神矢野監督と井上ヘッドコーチから「やるわけないやろボケ」と村上選手に暴言。

 

村上選手が、阪神ベンチをにらみつけ阪神ベンチに向かった時ヤジが飛び交い、矢野監督が飛び出したところで、ヤクルト藤本敦士コーチと塁審が立ちはだかり試合が中断しました。

 

更には、ヤクルト高津監督と阪神矢野監督が激しい口論となりました。

 

結局、審判団が近本に「紛らわしいから(手を上げるのは)やめましょう」と注意して、この日の試合は阪神が5-1でヤクルトに勝利。

 

しかし、この翌日、阪神がヤクルトに3つのデッドボールを与えて、日をまたいだ報復行為の故意死球と疑われる試合となりました。

 

以上、4つの試合は下記の動画で詳細を見れますので、ぜひご覧くださいね。

 

【NPBの闇】報復行為が大問題となった試合4戦がヤバすぎる・・・ - YouTube

 

 

ついでに、22年9月12日:横浜DeNA対東京ヤクルトで起きた故意死球未遂も紹介します。

 

首位ヤクルトと猛追する横浜DeNAの好カード、またヤクルトの村上選手の三冠王が注目されている試合でした。

 

村上選手が死球を受けたことにヤクルトベンチが激怒。横浜DeNAの主砲、佐野選手に明らかに執拗な内角攻めを行い故意死球を狙ったとされています。

 

ただ、事前に異様な雰囲気に察した佐野選手が避けたため未遂に終わりました。その後も両軍がヤジの飛ばし合いになり、この試合は警告試合になりました。

 

・ヤクルト村上宗隆選手のデッドボール

横浜ベンチへ言い返す!一触即発。村上宗隆、エスコバーからのデットボール。2022/09/12 東京ヤクルトスワローズ - YouTube

 

 

・横浜DeNA佐野恵太選手への故意死球未遂

村上宗隆の死球の後、全球インコース攻めに苦笑いの佐野恵太 横浜DeNAベイスターズ 2022/09/12 - YouTube

 

 

プロ野球で記録された通算死球のベスト5は?

デッドボールというと、小生は世代的に西武ライオンズの東尾修投手が思い浮かびますが、実際に記録はその通りでした!!

 

1位:東尾修投手(西武)-165球

2位:渡辺秀武投手(巨人-日ハム-大洋-ロッテ-広島)-144球

3位:坂井勝二投手(ロッテ-大洋-日ハム)-143球

3位:米田哲也投手(阪急-阪神-近鉄)-143球

5位:仁科時成投手(ロッテ)-142球

 

昔のプロ野球のピッチャーは、今では考えられない試合数に出場しているので、やはりその分デッドボールの数も多いのでしょうね。

 

東尾修投手の「優しい顔をして内角胸元をえぐる球」は、見ていて本当にヒヤヒヤしていました。

 

とはいえ、東尾修投手の気合いの入ったピッチングは、見る者を魅了していましたね。

 

そういえば、東尾修投手の近鉄デービスに放ったエグいシュートがデッドボール(故意死球ではないと思いますが)となって、壮絶な乱闘になりました。

 

そのシーンがこちら

東尾 対 デービス 大乱闘(珍プレー) - YouTube

 

しかし、東尾氏が凄いのは殴られてケガをしてもなおマウンドで投げ続けて完投勝利しました。凄くないですか!?

 

 


www.youtube.com

 

 

まとめ

プロ野球では、実際に故意死球はあります。そして、それは不文律を破った場合に行われることが多いです。

 

故意死球に関しては色々と言われることはありますが、やはりあまり見ていて気持ちがいいものではないので避けてもらいたいですね。

 

特に、野球は子供に夢を与えるスポーツなので「報復」とか「故意」で、最悪命さえ落としかねないプレーや行為はプロとしてどうなのかなと思います。

 

 

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